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扁桃腺、無呼吸症の手術&入院体験記

2005/05/05作成


はじめに

 今回、僕は2005/04/25〜05/03まで、喉の痛み、全身倦怠感、日中の眠気から「両側口蓋扁桃摘出手術」、「口蓋垂軟口蓋咽頭形成術」を受け、入院しました。
前回の体験記でもそうですが、自分自身の備忘録、そして、扁桃腺の手術をしようかどうか悩んでいる方睡眠時無呼吸症候群で悩んでいる方に少しでも役に立てればと思い、作成しました。
中には、口の中の写真、実際の扁桃腺の写真も盛り込んでいます。
自分自身、扁桃腺で悩んでいて、手術しようかどうか悩んでいたとき、ネットで体験記を読んで手術をしようと参考にした一人です。
このページが皆様の参考になれば幸いです。

■あらすじ

はじめに
なぜ今回、手術、入院することになったか?それを書きたいと思います。

今から約2ヶ月前のこと。僕は風邪を引きました。
最初「インフルエンザかな?」と思い、内科に行きました。
医師がインフルエンザの判定をすると「陰性」。一応、インフルエンザの薬をもらい、点滴を受け、その日は終わった。

だけど4,5日経ってもなかなか治らない。なぜ??また扁桃腺が大きくなってんのかなーと思い、ふと喉を見てみると、
扁桃腺に白いブツブツのニキビ見たいのがたくさんできてる!!なんだこりゃ!?気持ち悪い!
で、ネットでいろいろ調べていると、どうやら扁桃腺に細菌が入って、白いブツブツができているらしい。
しかも足のだるさ、背中の痛みも症状としてでるとのことで、うわ、同じだわ、と思い、次の日、喉の専門である耳鼻咽喉科へ。

職場近くの耳鼻咽喉科へ行くと、「急性扁桃炎だね」と言われた。
内容は、ネットで調べたことそのまま言われた。
しかも僕は他人と比べて扁桃腺が大きい。それで風邪を引きやすくなっているそうな。
ここで後に手術を受けるきっかけになった言葉をもらう。

医師:「扁桃腺を切るか、このまま風邪を引き続けるかどっちかだな」
tak:「切る??」
医師:「手術で切れば、今よりラクになれるし、全身倦怠感があるらしいからそれもなくなるかも」
tak:「切るかぁ・・」

そこから悩み始めた。とりあえず、近くの大学病院にいって相談してみようということで、大学病院に。
で、そこの医師といろいろ話したところ、結果、様子を見よう、ということになった。
そこで僕は、「手術は嫌です」といったのでそういう結果になったんだけどね。

がしかし、状況は一変。その日のうちにまた扁桃腺が悪さをし出した。一度治ったと思った風邪がぶり返してきたのだ。
で、その日のうちに、職場近くの病院に行き、医師と話したところ、
「切ったほうがいいよ」
と言われ、僕も決断をした。とにかく僕の身体は風邪を引きやすくなっていた。
最初に風邪かも、で病院に行ってから約3週間の間に3回も風邪を引いていた。
もうここまでくれば、手術してよくするほかにないと思い、決断。
今度は紹介状をもらって、また大学病院に行ってきた。今度は手術をしてもらう、という断固たる決意を胸に。
行った日に、手術、入院の日程が決まった。

がしかし、ここで扁桃腺以外にもうひとつ、僕には問題が。
医師と話していてわかったんだけど、どうやら「睡眠時無呼吸症候群の疑いあり」と。
僕には、扁桃腺肥大のほかに、社会人になりたてのころから
・全身倦怠感
・昼間の異常な眠気
が常日頃からある。
前から睡眠時無呼吸症候群は知っていたけど、自分がこれかも?ということは疑わなかった。
もしかしたらナルコレプシーかもとは思ったけど。
というわけで、問題があるかどうか、検査をと薦められ、気になっていたので検査を受けた。詳しい内容はこちらへ。
検査結果は入院日に発表し、そこで、扁桃腺以外に無呼吸症の手術を受けるかどうかを決める。

■入院&手術

●04/25(月)
とうとうこの日が、ということで10:00近くに入院手続きをすませ、入院した。
この日は僕と同じ扁桃腺摘出の手術を受ける人がいた。いわば先輩。。自分の2日未来を行く人。

そうそう、この日は朝からとんでもない事故が起きていた。
JR史上最悪の兵庫県尼崎市のJR福知山線脱線事故。他にやることなかったのでずっと見ていたけど、これはひどい。
映画のロケか何か?と思わせるような激突ぶり。さぞかし被害者はつらいだろう。

余談
今回、僕は4人部屋に入りました。
ここには喉頭ガン患者2人(両方ご年配)と、扁桃腺を切った人、そして僕がいる。
2人のガン患者はとても明るく、僕に笑顔を振りまいてくれた。その笑顔に僕は癒される。
声帯ガンを患うと、声帯を摘出しなきゃならない。2人とも喉に穴が開いてて、声がでてなく、
一人は筆談、一人は喉に当てるとロボットのような声がでる機械で会話していた。
僕が不安がっていると、後者の人が
「こわくないこわくない、ガンに比べたら扁桃腺切るのなんてすぐだよ」
ホントにそのとおりだと思った。

 
ベットです
 
窓の風景


●04/26(火)
手術前日の日。血圧やその他もろもろの検査を受けた。
術前なので、麻酔科の看護師や医師が来て、麻酔についての説明を受けた。
僕は全身麻酔の手術は初めてだったので不安だ、ということを言ったら、事細かに説明してくれて
おかげで不安はなくなった。
主治医から手術の説明を受ける。で、検査入院の結果だけど、僕は「重度の無呼吸症」と言われた。
え?そうなの?
ということで、扁桃腺摘出のほかに、口蓋垂(俗称:のどちんこ)を切ることになった。
のどちんこも、他人と比べると大きい。これを切除して全体の間口を広げる手術を施すことになった。
まあ、一緒にいろいろしちゃってください。

 
これが僕の扁桃腺。奥に二つ腫れてますねー
明日にはこいつともお別れです
 
最後に食べたお菓子。
これから一時の間、固いモノは食べれないので(ちなみにハズレでした。。)


●04/27(水)
手術当日。
9:00
当然ながら、落ち着かない。
僕は2番目の手術で、1番目は子供だそうだ。
予定は11:00〜なんだけど、なんでも早く手術が終わったらしく、すぐに準備を始めた。
術衣を着る。うわーこれひさしぶり、、すっぽんぽんで着るんだよねー、これ。
術衣を着たところで、昨日渡された、眠くなる薬を飲む。緊張や不安を和らげる。

9:30
いよいよオペ室へ行く。はやっ!11:00じゃないのか??
心の準備もないまま(あってもなくても一緒だわ)ローラーのついたベットでオペ室まで運ばた。
オペ室ではたくさんの部屋があり、受付で確認を行う。間違いを防ぐためですな。
で今回手術を行うオペ室へ。
うわー、独特の空間。身体にいろんなものを取り付けられていく。
そして昨日の麻酔科の先生が
「はい、じゃあ麻酔かけますね。まずは酸素を吸ってくださいね」とマスクをあてがわれる。
僕は段々と不安になってきた。これから手術だ、と思うとね。横で看護師さんがギュっと手を握ってくれた。
そして
「じゃあ麻酔はいりますねー」
と言ってから4,5秒後、ふっと意識がなくなった。。。



いつからだろう、目が覚めたのは。
多分、医師か看護師に起こされたんだけど、覚えていない。
意識がもうろうとしていて、ようやく自分で行動できるようになったのは夕方。
他の体験者が言っていた、喉の痛みというのはあまり感じなかった。
もちろん大きく口を開けたりとか、唾を飲み込むといったことだとめちゃ痛いけど、それ以外は耐えれる痛みだ。
ここで一つ。
夕方、トイレに行きたいと看護師に付き添ってもらったとき、途中気持ち悪くなって、ギリギリトイレの洗面台で
吐いた。吐いた時びっくりした。だって黒い液体がどばっと出てきたから。
これは古い血液で、手術中に流れたものが腹にたまったものだろう、思いっきり出てきた。
これは気持ち悪かった。。
この日は点滴だけで、ご飯は一切なし。まあ食べようとも思わなかったしね。
さて、この日から、唾はティシュに吐き出して取っておくように指示される。出血量を図るためだ。

ここからがきつかった。
唾を飲み込まないように指示されたけど、これでは終わりがない。あまりにも繰り返すので思わず飲み込んでしまうけど
これが痛くて飲み込めない。ベットでティッシュペーパーに吐き出すけど終わりがない。
もうめんどくさくなったので、部屋の洗面台に行き、そこに座って唾を吐き始めた。明け方までこの作業は続く。
あと、痛み止めとして座薬を入れてもらう。だけどこれが効かなくて、3回入れてもらうもダメ。

●04/28(木)
術後一日目。
この日から朝昼夕とお粥が出てきた。3分粥とお味噌汁。飲み込むのがつらいのであまり食べれなかった。
夕に魚の切り身が出てきておいしそうだったけど、よくかんでからでないと飲み込めない。
おいしいのに食べれない。これってつらいね。
この日の夜も唾がどんどん出てくる。いちいちティッシュにだせないので、また洗面台に行き、窓の外を見ながら夜を明かす。
あ、そうそう。この日から喉を冷やし始めた。タオルに氷をまいて。これが結構痛みを引いてくれてよかった。
昨日、これをやっておけばよかったなあ。

術後一日目の喉。口をあけるのも難儀ですわ。


●04/29(金)
術後二日目。
まだまだ痛みは続く。でも、喉を冷やすってのはいい。今日も朝から氷を換えてもらって冷やす。
丸二日寝てないので眠い。でも、横になっているからか、そんなに眠気はないけどね。
この日はようやく夜寝れた。嬉しい!寝れるって!

術後二日目。周りに白いものができてきた。
どうやら「かさぶた」らしいです。


●04/30(土)
術後三日目。
お粥が5分粥になった。ご飯の量が多い。
この日は僕が入院した日に手術した人が退院した。この人も僕と同じく無呼吸症。
家の人が夜、いびきがうるさく、呼吸も止まるということから検査入院をして、手術したそうな。
別に扁桃腺を患ってたこともないんだけど、扁桃腺が肥大していため、摘出して、のどちんこも切除。
全く自分と一緒だ。
だけどね、術後、口腔は広くなったのに、いまだいびきをかいている。治ってないの??

術後三日目。左側の傷口が段々と開いてきて、ご飯を食べるときに痛い。。
先生曰く、問題ナイとのこと。


●05/01(日)
術後四日目。
朝、寝ていたら、職場の人たちがお見舞いに来ていた。
夜、寝たり寝なかったりの生活だったので、ぼーっとしていたけど。。
僕があまりしゃべれないというのですぐに帰った。ごめんね。せっかくきてもらったのに。
喉の経過も順調で、2日後、正式退院が決まった。

術後四日目。左側が痛い。。


●05/02(月)
術後五日目。
退院が決まっても安静に寝ていた。
そうそう、主治医から摘出した僕の扁桃腺を見せてもらうことができた。
主治医が「見たい?」というから「もちろん!」
どうも術後すぐに、僕に見せてくれたらしいんだけど、全く記憶にないのね。
さて、僕の扁桃腺を見せてもらった。
でかい!
主治医に、「普通の大きさなんですか?」と尋ねたら、この間摘出した他人の扁桃腺も見せてもらった。
うわ、小さい、、
主治医曰く、僕の扁桃腺は人の3倍はあるとのこと。
「いるかい?もって帰ってもいいよ」と言われるけど、後の処理に困るので、デジカメで記念に撮らせてくださいと
言って、後で返した。
もし見たい方は、とありますのでこちらから。
グロいです。

術後五日目。写真ではわからないけど、周りに白いのが増えてきた。


●05/03(火)
退院日。
ようやく退院。だけどまだまだ喉が痛んだよね。大丈夫か?退院して。
あとは自宅で養生しておこう。
お世話になった主治医、看護師さんたちにきちんとお礼をいい、病院をあとにした。
あとは一週間後に外来でまた診てもらおう。

退院日。最後にパシャ!

■まとめ

病名 慢性扁桃炎、睡眠時無呼吸症候群
治療方法 手術
「両側口蓋扁桃摘出手術」、「口蓋垂軟口蓋咽頭形成術」
入院期間 8日間
手術代 \141,650(3割分)

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